新選組!

梅雨時のじとじとした風景。京の町を着物で過ごす不便さを効果的に映し出していました。今日の暑さに相俟って、蒸した空気の不快感がよく伝わってきます。
内部での仲違いが収まらないままの壬生・精忠の両浪士組。なかなか進展しない物語に、やや飽きてきました。いや、進まないから飽きたのではなく、些かドラマ自体の面白味が受け取りづらいからかもしれません。現代人には、人を斬る侍の気持ちを受け入れるのは難しいし、斬られる者を囲む周りの人々がどのような心情でいるのか推し量るのも難しい。やはり、ドラマは演じる人間への思い入れの強さによるところが大きく、その人間が行動する気持ちを理解することは大切。
人を斬る斬らないの価値観の違いでの内輪揉めを描くのであれば、なぜ斬るのかという理由がより明確に描かれていればと思うのです。