EURO2004 イングランド×スイス

前の試合、フランスに劇的な逆転負けを喫したイングランド。FK,PKを決めたジダンに対し、駄目押しとなるはずのPKを外したベッカムは、どうしても比較されてしまいます。解説の福田正博は「フランス戦のああいう負けってこと、あると思います。ベッカムですね。PKを外して負けてしまったと。キャプテンですし。そういう意味では、彼の活躍ていうのがね、どういう気持ちで、どれくらいのプレーをしてくれるのか気になりますね。」現役時代の自身の姿を思い返したのかもしれません。

試合は、序盤 主にサイドからの攻撃などを仕掛け中盤で比較的優位に立つスイスに対し、縦へのパスを封じられて動きの良くないイングランド。しかし、会場の気温が30度を超える暑さであり、ここぞというシーンに備えて体力を温存しているのではと福田の解説。現に、先制したのはイングランドベッカムのクロスを受けたオーウェンから、最後はルーニーが頭で合わせて得点。
試合中 福田が繰り返し強調していたが、イングランドの守りがとにかく堅い。このディフェンスに対して日本はあんなにきれいなゴールを取ったのかと思うと嬉しくなります。スイスは、なんとかFWに渡そうと縦に長いパスを出すケースが目立つがいずれも通らず。そんな中で苛立ったか、後半、スイスはサイドバックのハースが二枚目のイエローカードをもらって退場となると、徐々に攻守のバランスが崩れ始め、イングランドに決定的な場面を作るようになってしまいます。結果、2点の追加点が入り、3-0でイングランドの勝利。

この試合、イングランドルーニーが大会最年少得点記録を更新。しかも2得点を決める活躍でした。年齢的に、日本で言えば平山がフル代表に入るようなもの。それだけでもすごいことなのに、彼は代表チームの中でレギュラーとして十分な信頼をされていて、かつ結果を出している素晴らしい選手。ちなみに、これまでの最年少記録を保持していたのが、かのストイコビッチだということからも、イングランドのこの荒々しい若武者に大きな期待が持たれます。