世界の中心で、愛をさけぶ #6

アキが運ばれるシーンは映画と一緒でした。でも、サクをなぐった父親の気持ちが、その後どのように変わっていくのかが描かれていました。アキの病気を防げなかったことを責める矛先としてサクにあたってしまった父親の心の弱さ。そしてそこからアキのためを思ってサクを受け入れるに至るまで。サクをアキに会わせようと思うきっかけを作ったのが、サクの父親によって届けられた写真というのもニクい。
映画や原作がひたすら二人だけの愛を描いているのに比べて、周りを取り巻く人間の心情が多く取り入れています。親であったり、友人や先生であったり。

アキのためにできることを見つけようとし、アキに喜んでもらおうと、ロミオとジュリエットの演出を喜劇にしたアイデアはとても良かった。はじめはアキのためになら「なんでもします」と言ったけれど、その「なんでも」に辿り着くことは簡単なことではありません。