サッカーAFCアジアカップ決勝 中国×日本

3点目を取った瞬間、文句のつけようのない素晴らしい試合に仕上がりました。
先につまらない話をすると、勝ち越し点となった中田浩二の押し込みは手を使ったのではという抗議が中国選手から出ており、これではこのまま2-1で勝っても、しばらくはつまらぬイチャモンをつけられてしまったりして、しこりを残しそうだと思っていたのですが、玉田の駄目押しがそんな気持ちをきれいさっぱり削ぎ落としてくれました。見事な完全勝利。
予選段階から中国からのブーイングが目立っており、またそれを過剰にマスコミに取り上げ、挙げ句は日本人の観客席がある特定のエリアに制限されたり、政府からもコメントが出るなど、通常のサッカーの一試合以上の重い意味を持った試合となっていましたが、肝心の選手たちは試合自体への並々ならぬ集中力で、ブーイングも自分たちの発奮材料としてプラスに昇華していました。試合後のインタビューを聞いていてもおごりもなければ、アウェーだったことを意識させるコメントの一つもありません。本当に強いチームだったのだなあと改めて実感。
表彰式、これまで溜めていた気持ちを一斉に解き放つ、大きなガッツポーズに満面の笑顔。監督からスタッフ、選手まで一緒になって喜びを分かち合っている姿がとても印象的で、これまでの辛い試合の連続を通じて文字通り「一丸」になったのかなと感動を覚えました。しかし、その喜びの表彰式はガラガラの観客席に囲まれて行われていました。このあたりは次期オリンピックを開催する国の課題なのかなと感じました。
ともあれ、ようやくジーコ日本がタイトルを手に入れました。ディフェンディングチャンピオンから、AFCチャンピオン2004の座につきました。今後のW杯予選にも大きな影響を与えてくれるでしょう。常に主導権を握って、試合にも勝負にも勝つ王道の試合をしてくれればと思います。