スポ魂

「The Moment」のコーナーが面白い。
ワールドビジネスサテライトの後にやる番組なので、チャンネルを放ったらかしにしている時しか見る機会はないのだけど、野球がオフシーズンに入り平日に取り扱える情報が少なくなって来たのに合わせ、これまでのプロ野球のドラマチックな瞬間の映像をまとめたのが「The Moment」である。
第1回は、近鉄の語り草「10.19」だった。ロッテとのダブルヘッダーで両方勝てれば優勝という大詰めも大詰めという、かの伝説の一日を振り返るというものだった。当時先発のエースだった阿波野を抑えにもってくるという、正に全員が一丸となって優勝という残りわずかな望みに向かっていた。しかし、二戦目にも出てきた頼みの阿波野はホームランを打たれてしまう。白熱の点の取り合いで4-4で迎えた延長戦最後のチャンス、羽田のあたりは内野ゴロでゲッツー。延長試合の規定により、4-4の引き分け。リーグ優勝の夢を阻まれた。しかし、翌年の近鉄は前年の悔しさをバネにして、優勝した。という一連の伝説。
で、今日第9回のテーマは「クロマティ」だった。日本食を好み、愛嬌があり、なにかを期待させる選手。王監督の監督200勝をかけて臨んだ試合で頭にデッドボールを受けて退場するが、翌日代打のチャンスをもらい満塁ホームランでお返しした。広島戦では、大詰めの場面で、敬遠のボールをライトフェンス直撃のサヨナラ安打。何かをしてくる曲者キャラでした。
・・・ということを、素人の自分でも語れてしまうような、古き良きプロ野球の歴史。大リーグに誰も行かない頃の各チームにスターがいた頃の物語。春夏秋と垂れ流しのようにゴールデンでプロ野球中継が放送されているけど、こういったドラマ性が欲しいよね。
そういう意味で、見所とか今の現状とか注目の選手とか、チームと放送局とで協力して、視聴者に見せたいものを作っていく発想が欲しいやねえ。遅くとも地上デジタルまでには間に合わせないといけないよね。地デジだと自分で勝手に好きな選手のデータを見ながら観戦するスタイルになるのだから。