優しい時間 #2

夫婦ゲンカしてしまった新婚の旦那さんに対して、マスターはどんな言葉をかけるのかと注目したのだけど、他愛の無い話でした。実に他愛の無い話を、要領の得ない調子でトツトツと。
それを、前回と同じく心の中の奥さんに話すマスター。若者に上手く物事を教えられないことを反省していました。
でも、反省する必要なんて無いんじゃないかなと思います。子供に接する時間は短かったかもしれないけど、与えた言葉は少なかったかもしれないけど、少なかったら少ないなりに、子供は親から言われたことを吸収するんじゃないかと思うんです。吸収して子供なりに実行してみて、そうして子供はまた自分なりの納得をして学んでいくものなんじゃないかなあと。なんとなく達観。

難しい言葉や長い説明をしなければいけない台詞は確かに難しいと思うのですが、上手く説明できないとか不器用に話をする演技は更に難しいと思います。それをさらりとこなす寺尾聰に、思わず引き込まれ我が身を省みてしまいました。名演技ですね。