R-1ぐらんぷり2005

生でもないのに進行も審査員のコメントもぐだぐだで、番組の出来としてはナンでした(M-1がいかに真剣に番組作りしているかがよく分かった)が、ピン芸人の芸だけを立て続けに見るということがいかに特異なことかよく分かり、ちょっと貴重な体験をした気になりました。
以下、一人ずつ一言コメント。


長州小力…噂には聞いていましたが、ネタを見たのは初めてでした。長州力のものまねという一発芸をよくぞここまで膨らませたものだとある意味感心。これで決勝まで残ったのは、営業で鍛えられたたまものでしょうか。
ネゴシックス…封筒一つで小ネタをあそこまで積み重ねたのはお見事。テンポは良いのになぜか間の抜けた印象を与えるのは、彼の独特のキャラクターなので仕方ないと言えば仕方ないけど、ネタのセンスは好きだったのでちょっと勿体無さを感じる。
あべこうじ…今回一番喋った人。軽快かつうざいトークに場の空気を乗せてしまえば勝ちだったのでしょうが、どうにもうざさが引っかかってしまったような印象。漫談師として上手いことは確かだと思います。個人的には嫌いなタイプ、御免。
友近…今回唯一のシュールネタ。この手のネタはどれだけ客を自分の世界に引き込むかが勝負だけど、ウインナーで客を掴むのは無謀。すでに売れている友近だけに、客のハードルも高く、やりづらい環境だったのでは。
・ヒロシ…「ヒロシです」であれだけ売れていながら、それを使わず新しいネタで勝負する心意気は買いたい。が、かみかみ。彼の出番前、CMに入るときに、ぶつぶつとネタをおさらいしている姿が撮られていましたが、新ネタ披露への緊張によるものだったのね。
ほっしゃん。ネゴシックス同様、小ネタをこつこつと積み重ねて作られた一つの作品。オチがないことを自虐するのは不要だったけど、そこまでの出来栄えは完璧。こういう言葉遊びは好き。優勝は妥当だと思います。
中山功太NEETという社会問題が背景にした、ちょっと辛めのあるあるネタ。横から入る別録りの音声に合わせるネタは陣内智則という完成品が世に出回っているので、物足りなさを感じました。
井上マー長州小力同様、尾崎のものまねという一発芸を膨らませてあの高得点を出したのは、完成度が高いと言えるのかな。うーん、あんまり。