優しい時間 最終話

ついに再会を果たした父子。
この日を迎えるために、これまで二人や周りの人たちの苦労の様子を見続けてきましたが、いざ会ってみると二人はとても晴れやかで温かくて、これまでの不安や焦りや緊張した気持ちが一気に取り払われたような気分になりました。それは、彼らが重ねた会うための準備が充分であったということなのでしょうね。
父は息子がどんな暮らしをしているか困っていることはないかを充分に思い常に心配し、息子は自分の犯した行為を充分に反省し償うことを考え、また自分で立てた仕事への目標も達成しました。それだけに、一見あっけないとも思えるほど、彼らは実に自然にお互いを受け入れることが出来たのだと思います。
そして、最後は父子が二人仲良くいるのではなく、拓郎と梓が一緒に歩く様子を見送る父の姿が描かれていました。今の二人は共に幸せに暮らすことは必要とせず、二人がそれぞれの道を歩めば良いのだというメッセージなのだと思いました。エンディングテーマの最後の一節「明日は新しいわたしがはじまる」という言葉がとてもぴったり当てはまっていました。