筑紫哲也さん死去

http://mainichi.jp/select/today/news/20081108k0000m040100000c.html
筑紫哲也氏、逝く。
これほどまでにただただ残念な訃報も珍しいと思います。戦中を含めた昭和の姿を知りつつ、平成の現代に移り行く政治・経済・社会・文化を幅広く見やり、多くの意見を発信してきた貴重なオピニオン・リーダーでした。
とりわけ、昭和から平成の頃に多感な時代を過ごした身としては、「異論反論オブジェクション」や「多事総論」が現代社会の教科書でした。茶の間で久米宏、寝しなに筑紫哲也、見つめる世界は舛添要一。寄らば大樹のマスメディア時代から、我が我がのマルチメディアの時代へと変貌を遂げる過渡期の中で、自分が何か強い意見を持った時の座標軸となるのが氏の発言でした。非常に幅広い視野で社会を見やることの出来た数少ないジャーナリストであったと改めて思います。
享年73歳。全てを引き継げぬまま先達を迎るのは非常に辛いですが、尊敬と感謝を込めて、合掌。