EURO2004準決勝 ギリシャ×チェコ

今大会のダークホースと目され、堂々と台風の目として勝ち上がってきたギリシャと、今大会圧倒的に強くて圧倒的にかっこいいサッカーを見せているチェコによる準決勝。
両チーム堅実な守備を見せる中、巨人コラーのポストプレイを主に、何度か決定的な場面を作るチェコ。しかし、前半33分、チャンスにシュートを打とうとした右足を敵の体に当ててしまったネドヴェドが負傷するとそのまま退場してしまい、気がつけばこれまでの試合と同様ギリシャが自分達のペースをものにしつつ前半終了。時間を追うごとに反則で相手を止める頻度が高くなってきた後半34分、チェコはドリブルで切り込んだロシツキーとコラーとの細かいワンツーから、最後コラーがフリーでシュート。しかし、ゴールのわずか左をかすめる。そこからチェコの決定的な場面がいくつか見られるが、いずれも決まらず。0-0のまま延長へ。
延長戦に入っても、堅実な守備は両チームとも変わらず。一方、攻撃面では体力消耗のためか縦へのパスが目立つ。延長前半14分、コーナーキックのチャンスを得たギリシャは、ニアに入れた速いボールをデラスが頭で合わせて決勝のゴール。1-0でギリシャの勝利。
ギリシャはノッている。決して崩れることの無い守備と、そこで掴んだボールを前線へつなげての攻撃。大舞台で浮き足立つことも無ければ、おごったところも全く無い。大挙して乗り込んだ観客の声援も大きい。開幕戦でポルトガルを破った縁起のいいスタジアムで、再び試合をものにした。
奇しくも開幕戦と同じ対戦となった決勝戦、半月前とはまた別の目で見ることが出来、楽しみだ。