新選組! #37

薩長同盟が締結されるまでの紆余曲折のお話でした。

「薩摩と長州の間を坂本龍馬が取り持った」という、記憶の片隅にかろうじて残っている事実だけを頼りに見ているので、敵対する二つの藩に対してまるでパズルを解くようにやり取りしていく龍馬の立ち振る舞いがとても面白い。

龍馬が薩摩藩邸で二つの部屋を行ったり来たりする台本は、まるで舞台装置の上のお芝居のよう。龍馬が桂とひと悶着して部屋を出ると、すぐ側に西郷の部屋があって、今度はそこで龍馬と西郷がもうひと悶着という一連の流れをすべて人の動きとして把握できるような仕掛けは、正に三谷流の描き方。最後に二つの部屋の間の廊下でお互い握手をして一件落着。舞台ならここで幕が引かれて拍手、みたいな感じでしょうか。

松原忠司が刺されて死んでしまいました。柔術の使い手も、情の入った相手には何の太刀打ちもできませんでした。惚れた女が斬った男の奥さんだなんて、なんとも切ないサイドストーリー。


NHK新選組サイト 甲本雅裕(松原忠司役)インタビュー記事
 http://www3.nhk.or.jp/taiga/topic/people/koumoto.html