優しい時間 #3

andango2005-01-27

それぞれの過去が少しずつフィードバックされた回でした。
梓の過去は、先生との恋とそこから生まれた悲しい顛末。彼女の不安定な性格は、失われた時間と消えることの無い心の傷によるものだったのですね。謝ろうとやってきた先生に、謝ることは彼自身の自己満足だと説いて、梓を守るマスターの姿が頼もしかった。
そんなマスターも拓郎との過去が思い返されました。お互いに一人で生きていくと決めた日の悲しいやり取り。今、二人がお互いを思う気持ちはすれ違い、そこへ降る初雪がなんとも切なく映し出されていました。
客がミルで豆を挽くというやり方は、奥さんのアイデアでした。姿を見せるのはいつも最後にちょこっとだけだけど、彼女はカウンターで起きた出来事はみんな知っていました。いつもあのカウンターにいるのですね。
マスターの心の中では常にお店に奥さんがいる。だから寂しくない。寂しくないから、今になって息子のことを心配してやる余裕ができたのかもしれません。
コーヒーではなくギネスを飲みながら振り返る今回の感想。